Slackwareを学ぶ意義
Slackwareは、2023年で30周年を迎える最も歴史が長いLinuxディストリビューションで、そのユニークな特徴はLinuxの深い理解を促します。
基本原則の深い理解
Slackwareは、シンプルでトラディショナルなUnixの哲学に忠実なディストリビューションです。
これにより、Linuxシステムの基本的な原則と構造を深く理解することができます。
パッケージ管理が簡略化されているため、システムの背後にあるメカニズムを学ぶことが容易になります。
実践的なスキルの獲得
Slackwareは自動化された依存関係解決を提供しません。
これは、ユーザーが依存関係を手動で管理し、問題解決のための技術を学ばなければならないことを意味します。
このプロセスは、トラブルシューティング、ソフトウェアのビルド、システムのカスタマイズなど、重要な実践的スキルを身につける機会を提供します。
カスタマイズと制御の自由
Slackwareは、他の多くのディストリビューションと比較して、ユーザーに高いレベルのカスタマイズと制御を提供します。
ユーザーはシステムの各側面を自由に調整し、自分のニーズや好みに合わせてLinux環境を構築することができます。
これにより、Linuxの内部動作について深く学ぶことができます。
Slackwareを使う意義
Slackwareを日々使う意義は、以下の三つがあります。
安定性
Slackwareは、安定性を最優先に考慮してパッケージ構成が策定されています。
公式パッケージに含まれるソフトウェアは、開発や運用において一定の実績があり、安定したリリースバージョンであることが特徴です。
そのため、公式パッケージを使用している限り、安定性とセキュリティの面で信頼性が高く、安心して利用することができます。
システムの見通し
Slackwareでは、公式パッケージの管理がPatrick Volkerding氏を中心としたメンテナンスチームによって行われています。
公式パッケージには、一般的に使用されるソフトウェアが収録されており、それ以外のパッケージは自分でインストールするか、SlackBuildsのようなサードパーティのパッケージを利用してインストールします。
DebianやRedHatなどの他のディストリビューションとは異なり、Slackwareでは依存関係にあるパッケージが自動的にインストールされません。
一部のユーザーには面倒に感じられるかもしれませんが、自分が把握していないソフトウェアがシステムに入り込むことがないという利点があります。
これにより、システム内にインストールされているパッケージを容易に把握でき、見通しが良くなり、結果的にシステムの安定性にも寄与します。
使い心地
Slackwareがパッケージ依存管理の自動解決システムを欠いていることから「使いづらい」と感じる人もいるでしょう。
しかし、パッケージ依存管理システムはあくまでシステム管理ツールの一部に過ぎず、Slackwareは、名前の由来である「slack」(緩さ)によって、レポジトリに強制されない独自の使いやすさを提供しています。
パッケージ依存管理システムはインストール時に便利ですが、同時にそのレポジトリのパッケージングルールに従わなければならない「強制力」も持ち合わせています。
ルールに基づいて運用されることで、システムのクリーンさが保たれる一方、ルールから外れると使いづらさが増すことがあります。
Slackwareのパッケージは基本的にtar.txz形式のアーカイブで構成されており、自分で簡単に好みのconfigureオプションを使用してパッケージを作成することができます。
したがって、Unixで一般的なソースコードからビルドするスキルを身につけることで、独自の運用管理が容易になります。
SlackwareでLinuxの基礎を習得しましょう!
Slackwareを使いこなすためには、Unix/Linuxの運用管理に必要な基本知識を身につけることが欠かせません。
言い換えれば、Slackwareを使用することで、自然とUnix/Linuxの運用管理に必要な基礎知識を調査し、習得していくことになります。
基本を身に着けることができれば、効率化のためにDebian、Ubuntu、CentOSなど、好みのディストリビューションを自由に選択できるようになります。
「使わない能力は磨かれない」と言われています。
自分で多くのことを行わなければならないSlackwareは、それだけ多くのことを学ぶ機会があります。
ITエンジニアを目指す人や、ITエンジニアに適したLinuxディストリビューションを探している人にとって、Slackwareは最適な選択です。
Slackwareミラーサーバ
逆襲のSlackwareでは、公式サーバをミラーした高速ミラーサーバを運用しています。
15.0を含むの各種バージョンのISOファイルや、パッケージのレポジトリとして利用できます。
httpsのみ対応で、rsyncは対応していないです。